コンパッション(他者への思いやり・慈しみ)の実践 その3


コンパッション(他者への思いやり)を支える柱

コンパッションは(他者への思いやり)は、次の2つの柱で支えられているそうです。その2つの柱とは、①つながり・関わり、②意味・大切さです。

ある人との関わりがより深くなり、その人が自分にとってより大切な存在となれば、コンパッション(思いやり)も深くなります。それゆえ、すべての人に対して、①関わりと②大切さを感じることができれば、コンパッション(思いやり)が実践しやすくなるのですが・・。

①関わり(相互依存)

自分と、あの人。関わり・つながりは、どの程度かな?他者との関わり・つながりの程度は、その人とどれくらい相互依存しているか、および、その人とどれくらい共通点があるかによるそうです。相互依存というのは、その人の助けがなければやっていけない。そんな関係にある人のことです。

①関わり(共通点)

では、共通点はどうでしょうか。あなたとカヤの共通点を考えてみましょう。カヤって?カヤは、北極に住んでいるエスキモーです。2人の子の父で、奥さんと、2人の年老いた両親と一緒に暮らしています。あなたとカヤの間に、共通点はありますか?

・あなたとカヤは、遺伝子が99.9%同じです。
・2人とも共通の生物学的欲求(食物、空気、水など)があります。
・苦痛、怖れ、愛、喜びがあることは同じです。
・カヤも、あなたと同じように、愛する人たちの安全を心配しています。
・カヤもあなたも、幸せに暮らしたいという思いは同じです。

考えてみると、同じ人間ですから、共通点がたくさんありますね。研究によると、他者との間に共通点があることに気づくと、その人とのつながりをより強く感じ、コンパッション(思いやり・慈愛)をより強く感じたそうです。共通点を探してみると、よさそうですね。

②意味(大切さ)

意味(大切さ)は、同じことを経験したり、相互依存の関係にあることと関係しているそうです。台風で川があふれたとします。遠く離れた場所であふれた場合と、近くの川があふれた場合。近くであふれた場合のほうが、自分にとって意味があると感じやすいです。遠くにいる人より、近くにいる人。他人よりも親族のほうが、意味(大切さ)を感じやすいです。

でも、その人の立場に立って考えることができれば、距離はぐっと近くなるのではないでしょうか。自分も洪水で避難した経験があれば、遠くで起きた洪水でも、不便だろうなと共感できます。すると、遠くで起きた洪水であっても、意味を感じられます。

まとめ

①何か依存している点はないか。たとえば、コーヒーが大好きなら、ブラジルの人に依存しているといえるかもしれません。
②共通点を探す。人間であれば、他人でも共通点は相当に多いことが分かりました。
③意味を探す。同じ体験をした人は、自分にとって意味のある存在かもしれません。

以上のことを心がければ、コンパッションを感じやすくなる、ということでした。

感想

共通点を見つければ、コンパッションを実践しやすくなる。なるほどと思いました。そして、人間であれば、共通点は多くあるんですよね。あまり考えたことがなかった視点でした。

同じ体験をしたというのも、コンパッションにつながる。そうすると、つらい体験も、後になればプラスになる可能性があるといえるのではないでしょうか。つらい体験が、コンパッションの実践につながる。何しろ実践につながれば、出世が早くなりますから(笑)。

参考:Amit Sood, M.D. 「The Mayo Clinic Handbook for Happiness」


hidenorin
翻訳者。早稲田大学商学部卒業。名城大学大学院法務研究科(法学既修者コース)2016年修了。 全国珠算教育連盟珠算検定試験1級。TOEIC940。 趣味は読書、水泳、写真撮影です。

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