コンパッション(他者への思いやり・慈しみ)の実践 その1


コンパッション(他者への思いやり・慈しみ)の実践

前回は、コンパッション(他者への思いやり・慈しみ)の効果をご紹介しました。たしかに、効果があるようです。でも、なかなか難しく感じませんか?まず、どうしても、自分のことばかり考えてしまいますよね。

それに、思いやりといっても、どうしたらいいか分からない、ということもあると思います。人に情けをかけられるほど落ちぶれてはいない。そんな風に受け止められることもあるかもしれません。

人間は社会的な動物。思いやりが必要

ヒューストン大学大学院のブレネー・ブラウン教授によると、人間は社会的な動物。愛されていると感じることや、集団帰属感(ここにいると心地いいと感じること)を必要とする気持ちが強いといいます。

私たちは、お金、力、名声、美、永遠の若さ、新しい車を欲しいと思うかもしれません。でも、こうした欲求の根底には、集団に帰属し、受け入れられ、他者とつながりを持つ必要があるのだそうです。

でも、拒絶される、あるいは孤独であれば、このような必要は満たされません。コンパッション(思いやり)を経験することによって、社会的なつながりを素晴らしいと思える。

ですから、社会にはコンパッションが必要、というわけです。

「The Mayo Clinic Handbook for Happiness」より

ここからは、Amit Sood博士の「The Mayo Clinic Handbook for Happiness」からご紹介したいと思います。何しろコンパッション(他者への思いやり)について、15ページも記述があるんです。私はこれを読んで、なるほどなあと思いました。先日の投稿と重複しますが、まずコンパッション(他者への思いやり)の効果からです。

コンパッション(他者への思いやり)の効果

①コンパッション(思いやり)を受ける・与えると、より健康になる。
②コンパッション(思いやり)を受ける・与えると、ストレスが減り、より幸せになる。
③コンパッション(思いやり)を実践すれば、自分の困難をしばらく忘れられる。

それだけではありません。コンパッションは生産性を高めるそうです。ちなみに、ある研究では、思いやりがある行い、利他的な行いには、出世を早める効果があったとか(笑)。

「情けは人の為ならず」。自分のためにするのだと思えば、コンパッションが少し実践しやすくなるかもしれませんね(笑)。

コンパッション(他者への思いやり)の実践①

とはいっても、効果を知るだけでは、なかなか実践につながりませんよね。未来のことは、モティベーションになりにくいです。また、コンパッション(他者への思いやり)を実践しようとすると、さまざまな障害が現れます。そこで、アミット・スード博士は、コンパッションの実践を4つの段階に分けて考えます。

具体例

あなたが帰宅すると、飼い主のいないキティちゃんのような子猫が、玄関の前にいます。外は冷たい雨が降っています。気温は氷点下です。

でも、あなたは、あまり猫が好きではありません。しかも、猫アレルギーです。猫といると、くしゃみが出たり、目が赤くなってしまいます。さらに、あなたの奥さんも、猫がそれほど好きではありません。家の中に入れたら、怒り出すかもしれません。

あなたなら、どうしますか?

感想

見た瞬間は、かわいい、飼いたいなと思うと思います。でも、アレルギーがあったり、家の中が汚れる。しかも奥さんに怒られるかもしれないと思うと、ためらってしまいますよね(笑)。なかなか難しいです。

それにしても、いろいろな研究があるのですね。コンパッションを実践すると、出世が早くなるとか(笑)。目に見える効果があるのですから、どんどん実践したいと思いました(笑)。

でも、なかなか難しいのは、上記の例を見ても分かります。どうしたら、実践しやすくなるのでしょうか。これに対するアミット・スード博士の回答は印象的です。明日に続きます。

参考:
Amit Sood, MD 「The Mayo Clinic Handbook for Happiness」
Emma Seppälä, Ph.D 「The Happiness Track」


hidenorin
翻訳者。早稲田大学商学部卒業。名城大学大学院法務研究科(法学既修者コース)2016年修了。 全国珠算教育連盟珠算検定試験1級。TOEIC940。 趣味は読書、水泳、写真撮影です。

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