成功する方法。研究に裏付けられた6つの近道


皆がしているからといって、効率的だとは限らない。

だれでも成功することを望みます。しかも、一刻も早く成功したいと思います。すると、長時間ハードに働くしかない。そうした考え方をしがちではないでしょうか。

しかし、シェーン・スノウ(米国のジャーナリスト)は、こう言います。「でも、これまで以上にハードに働くだけでは、目標を達成できないかもしれません。自分のとっていた方法論を見直す必要があるんです」。

シェーン・スノウによると、実際にはルールではないルールがあるといいます。過去から当然のように行われてきたことでも、行われてきたというだけでは、正しいアプローチかどうかは分かりません。そうしたルールは変えていかなければいけないというのです。

目標をより早く、より上手に達成する方法。そんなことあり得ないと感じられる方法ですが、その効果は証明されているのだとか。その方法を6つ、これからご紹介します。

1 経験がないことを悲観する必要はない。大きく成功するのは、むしろキャリアチェンジをした人。

シェーン・スノウによると、米国で成功した大統領は、政治に経験がないことが多い。大統領だけでなく、どのような業界でも、もっとも早く、もっとも成功した人は、業界経験が豊富な人ではないのだそうです。違う業界にいた人、違う職種に就いていた人のほうが、スキルを蓄積していて、柔軟性もあるため、従来の固定観念といったものにとらわれず、柔軟な考え方ができる。それが大成功につながるのだそうです。

ハーバード・ビジネススクールのGautam Mukunda教授もいうように、まったくの門外漢のほうが、大きな変化を起こせるのです。

経験が豊富であることを重要視する人は、えてして失敗が怖い、ルールを破るのが怖いというだけであったりします。安全策をとれば、それなりに成功できるかもしれません。しかし、安全策をとるだけでは、頂点に立ったり、あっという間に頂点にたどり着くというようなことは、まずありません。

ですから、経験が豊富でなければ成功できない、ということは必ずしもありません。ただ、学ぶことは絶対に必要だそうです。

2 職場や学校ではなく、外部にメンターを見つける。

あなたが職場や学校で指導を受ける人をメンターにしても、キャリアに効果はなく、うまくいかないことが多いのだそうです。それよりも、自分でメンターを探した方がうまくいくのだとか。どこに差があるのでしょうか。メンターは、あなたのことを親身になって考えてくれ人でないとダメなのだそうです。

シェーン・スノウは、次のように言います。メンターは、あなたが何を学ぶかだけでなく、あなたの人生全般を親身になって考えてくれる人でなければいけません。ずっと長い間そばにいて、「ダメだ」と言ってくれる人、あなたのしていることを間違っていると言ってくれる人でないと効果がないのだとか。こうした関係が、将来の収入や幸福に大きな違いを生むのだそうです。

メンターとの間に絆が感じられず、心を開けないのであれば、メンターから多くを得ることはできません。あなたもメンターのことを、自分のことのように感じる関係でないといけないのです。

メンターとの関係は、友情と繊細さを基礎として築かれます。あなたは、メンターに対して、自分が怖れていることや、自分が苦しんでいることを率直に打ち明ける必要があります。よいメンターというのは、対処法を指導するだけでなく、人生を生涯にわたって導いてくれるものなのです。

ですから、職場や学校で割りあてられた「メンター」ではなく、あなたが大切に思える人で、あなたのことを大切に考えてくれる人を先生としましょう。そういうメンターを探してください。人生が素晴らしく変わってくるはずです。

3 他者の失敗を目の当たりにすると、自分の成功に役立つ。

外科医は最初の手術で成功すると、後の手術も成功する傾向があるそうです。逆に、最初に失敗すると、その後も失敗する。そして、同僚が手術に成功するのを見ても、自分の成功にはまったく役立たない。しかし、同僚が手術に失敗するのを見れば、自分の成功に役立つのだそうです。

最初の日に成功しなかった場合、後に成功する方法としては、他者の失敗を見ること。それは、なぜでしょうか。

最初に失敗すると、脳は、自分のことを悪く考えないように働くからだそうです。つまり、自分に噓をつくのだといいます。失敗すると、言い訳をします。「自分の責任ではない。太陽が目に入ったんだ」。そして、他の人が成功するのを見ると、「そうだ。あのようにやればいいんだ」と思います。そこで終わってしまいます。

しかし、人が失敗するのを見ると、「あのようにしてはいけない」と思います。自分が失敗したのではないので、言い訳する必要もなく、事態を客観的に見ることができます。つまり、失敗の原因を客観的に見ることができるのです。他者が失敗するのを見ることで、自分が学習できたのです。

初心者と熟練者との違い

同じような状況が、初心者と熟練者との考え方の違いにも見られます。初心者には激励が必要です。励まされることで、続けられる。しかし、熟練者は、否定的なアドバイスに対して、喜んで耳を傾けます。そして、否定的なアドバイスに耳を傾けることこそ、自分の技術を向上させる秘訣なのだそうです。

熟練者は、否定的なアドバイスを、自分に対する否定的評価とは受け止めず、行動に対する助言と受け止めます。自分に対する批判と考えるのではなく、行動を改善させてくれる助言と捉える。この態度が重要なのだといいます。

4 開拓者になるのではなく、開拓者の直後に続く人になる。

「自分も同じアイデアをもっていたのに、先を越された」。そのように思ったことはありますか。でも現実には、一番いい場所にいたのかもしれません。研究によると、2番目に始めた人のほうが、成功する可能性が高いからです。

南カリフォルニア大学のピーター・ゴールダーとジェラルド・テリスは1993年に、市場開拓者の成功可能性に関する研究を発表しました。すると、予想に反して、最初に動きを起こした市場開拓者の47%が失敗していることが分かったのです。最初に製品を発売した企業が、5年後に最大の市場シェアを占めていた場合は、半分しかなかった。そして、市場開拓者が長期的に市場シェア1位であった場合は、11%しかありませんでした。

これに対して、市場開拓者の後に続いて製品の市場シェアを支配した企業(早い時期にマーケットリーダーとなった企業)は、失敗率が8%しかありませんでした。

最初の開拓者になると、ベストプラクティスを特定するまでに、多くの時間とエネルギーを浪費します。でも、2番目であれば、開拓者の行っていることから学べるわけです。

ダニエル・コイル(米国のジャーナリスト)によると、何かに上達するために最も重要なことは、①改善の努力を続けることと、②自分より上手にやっている人(効率的な方法)を研究し、それを真似する(実践する)ことだそうです。

ですから、タイミングは、あなたが考えるほど重要ではないのです。遅すぎるということはなく、先の人から学べるよい時期なのかもしれません。

5 いろいろな制約があっても、必ずしもそれが不利になるわけではない。むしろ制約があった方が、創造性を発揮できる。

制約があると、簡単な道を行くことはできません。制約があることで、考えることを余儀なくされます。たとえば、小さなスタートアップ企業には経営資源がほとんどありませんから、簡素化したソリューションを考え出すことを強いられます。すると、そこから飛躍的なアイデアが生まれることが少なくないのだといいます。

たとえば、ロバート・ロドリゲスは数多くの受賞歴がある映画制作者ですが、90分の映画をわずか7000ドルで制作したことがあるそうです。わずかな費用しかなかったので、映画制作のあらゆる部分を考え直したそうです。カメラ移動車がなかったので、車いすにカメラを設置。批評家はロバート・ロドリゲスの編集手法を称賛しますが、自分の持っていた安い録画機器では、そうするしかなかったのだそうです。

創造性を発揮するのに、自由は不要です。むしろ制約があった方がいいかもしれないのです。ですから、お金がないといった制約を言い訳にするのは、止めておいた方がいいかもしれません。

6 10%改善するより、10倍改善するほうが簡単!?

10%の改善を目標にすると、製品や業界の従来の枠組みの中で努力しようということになりがちです。しかし、10倍改善しようとすると、もっとも本質的な部分から始めなければならなくなります。徹底的に作りなおさないといけなくなるのです。すると、そこからイノベーションが生まれるのだそうです。

また、潜在性が小さいビジネスをしようとすると、素晴らしい才能がある人を採用するのが困難になります。しかし、人類を火星に立たせるというミッションであれば、世界最高のロケット技術者を引き寄せることはより容易になるでしょう。壮大なことをしようとする場合には、同じ目標をもった人が、いろいろな方面から集まる可能性があるのです。

そして、おそらくより重要なのは、10%ではなく10倍を目指すことで、あなたの行動が変わることではないでしょうか。研究によると、より大きく、より困難な目標を立てることで、取り組み方が変わるそうです。より高い目標を立てると、他者や自分自身を超えようとするようになるからだとか。

ですから、大きな目標を持つのも、よいことかもしれませんね。

まとめ

・経験がなくても気にしない。経験のないことが大成功につながることがある。

・職場外にメンターを探す。

・他者(あるいは自分)の失敗を分析し、自分の行動を改善する。

・開拓者になる必要はない。最初の追随者になれ。

・制約があることを言い訳にするな。創造性は制約から生まれる。

・10%改善するより、10倍改善するほうが簡単だ。

何よりも大切なのは、「多くの人がそうしているから」あるいは「昔からそのように行われてきたから」という理由で、自分のやり方を決めないということだそうです。それが正しいという保証は、どこにもないのですから。

感想

いろいろなチャレンジをするのは、悪いことではなく、むしろチャンスなのかもしれない。一般的な考え方とは違いますので、そうなのかと思いました。経験などを気にすることなく、自分が情熱を燃やせることであれば、どんどんやってみるのがいいかもしれませんね。

また、お金がない等といった制約を言い訳にしないことでしょうか。気をつけたいと思いました(笑)。

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参考:
Eric Barker 「How To Be Successful: 6 New Shortcuts Backed By Research」


hidenorin
翻訳者。早稲田大学商学部卒業。名城大学大学院法務研究科(法学既修者コース)2016年修了。 全国珠算教育連盟珠算検定試験1級。TOEIC940。 趣味は読書、水泳、写真撮影です。

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